なぜプログラミングなのか
そもそもプログラミングってなに？
コンピュータは「前もって決められた通りの動きしかできない」機械です。人間が「コンピュータが理解できるように正確に伝える事」、これがプログラミングです。
現在、スマートフォン、パソコン、テレビ、自動車など、私たちの身の回りにはコンピュータが組み込まれた製品があふれています。これらの製品は全て、プログラムによって動いているのです。
どうしてプログラミングが必修化されるの？
プログラミング教育が必修化された背景には、大きく2つの理由があります。
国際競争力の強化
グローバル化が進む現代社会において、ITスキルは労働市場で必須のスキルとなっています。デジタル技術を活用できる人材を育成することが、国の競争力向上に直結します。
深刻なIT人材不足
経済産業省の調査によると、2030年には約59万人のIT人材が不足すると予測されています。この人材不足を解消するため、子どもの頃からプログラミングに触れる機会を増やすことが重要とされています。
小学校課程における必修化のねらい
文部科学省が掲げる小学校でのプログラミング教育のねらいは以下の3つです：
- 「プログラミング的思考」の育成 - 論理的に考える力を培う
- 情報技術の重要性の理解 - 問題解決能力を身につける
- 各教科学習の深化 - プログラミングを通じて教科の理解を深める
プログラミング的思考とは？ 物事を順序立てて考え、効率的に問題を解決するための論理的な思考力のことです。これはプログラミングだけでなく、あらゆる場面で役立つ力です。
学校でのプログラミング学習の現状
中学校
技術・家庭科で必修化され、ネットワークに関連する内容も追加されています。プログラムの基礎的な概念を学び、簡単なプログラムを作成する活動を行います。
高校
「情報I」が必履修科目となり、以下の内容を学習します：
- プログラミングの基礎
- 情報セキュリティ
- データベースの基礎
2025年からは大学入学共通テストにも「情報」が追加され、ますます重要性が高まっています。
なぜプログラミングを学ぶべきか
AIやIoTの発展により、IT人材の需要は今後さらに高まります。「ITの基礎的な仕組みや考え方を理解し、技術的スキルを使いこなす」ことは、もはや基本的な社会人スキルとなりつつあります。
プログラミングを学ぶことは、将来のキャリアの選択肢を広げるだけでなく、デジタル社会を生き抜く力を身につけることにつながります。
プログラミング学習で身につく3つの能力
プログラミングを学ぶことで、論理的思考力が養われ、以下の3つの能力が発達します：
1. 情報整理力
複雑な情報を整理し、必要なものと不要なものを分類する力が身につきます。
2. 問題解決力
問題を小さな単位に分解し、解決への道筋を立てる力が養われます。
3. 伝達力
自分の考えを論理的に、分かりやすく伝える力が向上します。
これらの能力は、プログラミングに限らず、学校の勉強や将来の仕事など、あらゆる場面で活きてきます。
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